映画『ジョーカー』国内興行収入10億円突破記念・作品レビュー

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誰がこの大ヒットを予想しただろうか

10月4日の封切から8日までの5日間で日本国内10億円の興行収入を叩き出しているDC映画「ジョーカー」。

近年マーベルスタジオが築き上げたマーベル・̪シネマティック・ユニバース(MCU)に追いつくことすら困難なほどに溝をあけられたDCコミックスのDCエクステンデッド・ユニバース(DCEU)に属さない作品だけれども、DCとワーナーにとって何より明るいニュースとなったに違いない。

スーパーマンのリブート「MAN OF STEEL」に始まるこのDCEUの低迷は、コミック原作でありながら大ヒットを記録し、現在もコミック原作映画の成功例として必ず挙げられるクリストファー・ノーラン監督の「ダークナイト」を抱えるDC陣営にとっては、DCEUをMCUまでに成長させることができなかった今の状況は非常に苦しい状況なのだと推察する。

数々の失敗にて息の根も止められてしまったかと思われたDCEUも「ワンダーウーマン」「アクアマン」そして「シャザム!」といった単独作品をしっかりと掘り下げる方針転換によってヒットを量産。何とか息を吹き返したようにも見て取れる。

マーベルには勝てない

映画「ジョーカー」の監督トッド・フィリップスは、「ハングオーバー」シリーズを手掛けたコメディ映画の監督だ。そのフィリップス監督がDCEU単独作品化からの成功を基にワーナーを説得したかは定かではないが、DCEUの戦略に於いてユニバース構想はもはや形をなしてはいない状況だったのは事実だろう。

いずれにせよそうした機運を受けて「ジョーカー」はフィリップス監督の思う通りの制作環境、つまりDCEUという船には乗らず、またバットマンのコミックを原作とした映画作品という枠組みすらも超越した環境を手に入れることができたのだ。

ニューヨークタイムズによるとフィリップス監督は

“You can’t beat Marvel — it’s a giant behemoth,” he said. “Let’s do something they can’t do.”

https://www.nytimes.com/2019/09/10/movies/joaquin-phoenix-joker.html

「マーベルは怪物だ。勝てない。」「彼らにできないことをやるべきだ。」とワーナーに提案したという。つまりは、どの作品ともつながらず、何のしがらみもない中で絶大なる人気を誇るコミックスの名ヴィランを1人のキャラクターとして描き切ろう、1つの映画として最高な作品を生み出そうとしたのだ。

そしてその方針の極みを突き進んだことで「ジョーカー」は完成を迎える。

※ネタバレは含みませんが、映画の内容に言及しています。これより先をお読みになる場合は、ご理解の上お読みください。

JAPANALOT編集部

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